アンカーボルト計算機の使い方
アンカーボルト計算機は、コンクリート中のアンカーボルト設計に関する構造・機械的な推定値を提供します。ボルト径、埋込み深さ、コンクリート強度、縁端距離、作用設計荷重を入力すると、支配的な破壊モードと利用率を即座に評価します。
- アンカー形状と鋼材グレードを入力 — ボルト径、鋼材グレード(例:8.8、5.8、A4-70)、有効埋込み深さ $h_{ef}$ を選択します。
- コンクリート特性と境界条件を指定 — コンクリート強度クラス(例:C20/25〜C50/60)、ひび割れの有無を選び、縁端距離と間隔を定義します。
- 設計荷重を作用させ複合作用を照査 — 作用引張荷重 $N_{Ed}$ とせん断荷重 $V_{Ed}$ を入力し、個別の利用率と複合作用比を評価します。
計算式と原理 — アンカーボルト計算機
アンカーボルト計算機は、DIN EN 1992-4 / ETAG 001 および ACI 318 の確立された設計規定に基づいて耐力を計算します:
1. 鋼材の引張耐力 ($N_{Rd,s}$)
$$N_{Rd,s} = \frac{A_s \cdot f_{uk}}{\gamma_{Ms}}$$
ここで $A_s$ は引張応力面積、$f_{uk}$ は鋼材の公称引張強度、$\gamma_{Ms}$ は鋼材破壊に対する部分安全係数です。
2. コンクリートコーン破壊耐力 ($N_{Rd,c}$)
$$N_{Rk,c}^0 = k_{cr} \cdot \sqrt{f_{ck}} \cdot h_{ef}^{1.5}$$
$$N_{Rd,c} = \frac{N_{Rk,c}^0 \cdot \psi_{s,N} \cdot \psi_{re,N} \cdot \psi_{ec,N}}{\gamma_{Mc}}$$
ここで $k_{cr}$ はひび割れコンクリートで $7.7$、ひび割れなしコンクリートで $11.0$、$f_{ck}$ はコンクリートの円柱特性圧縮強度、$h_{ef}$ は有効埋込み深さです。
3. 引張とせん断の複合作用
$$\left( \frac{N_{Ed}}{N_{Rd}} \right)^{1.5} + \left( \frac{V_{Ed}}{V_{Rd}} \right)^{1.5} \leq 1.0 \quad \text{または} \quad \left( \frac{N_{Ed}}{N_{Rd}} \right) + \left( \frac{V_{Ed}}{V_{Rd}} \right) \leq 1.2$$
アンカーボルト計算機の活用シーン
- 鉄骨ベースプレートの固定 — 柱ベースプレート、ポータルフレーム、構造ブラケットのアンカーボルト耐力を照査します。
- 重機・設備の固定 — 動的または静的な運転荷重下での引抜き・せん断耐力を確認します。
- ファサード・手すりの取付け — 縁端距離の照査により、コンクリート縁の破裂を防ぎアンカーの安全性を確保します。
- 補修・構造改修 — 新たな構造荷重に対し、既存アンカーボルトの埋込み深さと耐力を素早く照査します。