エネルギー消費原単位(EUI)計算ツールの使い方
エネルギー消費原単位(EUI)計算ツールは、建物の年間エネルギー消費量と延床面積から、床面積あたりのエネルギー消費強度(EUI:Energy Use Intensity)を算出するシミュレーションツールです。建築物の維持管理、エネルギー診断、サステナビリティ報告(ESG投資・GHGプロトコル等)、改修計画の初期スクリーニングにおいて幅広く活用されています。
- 年間エネルギー使用量を入力 — 電気・ガス・その他燃料などの合計消費量を入力します。
- 延床面積を入力 — 対象建物の空調対象面積(延床面積)を入力します。
- 出力単位を選択 — kBtu/ft² または kWh/m² を選択します。
- EUI数値を参照 — 計算結果を省エネ基準や同規模の類似物件と比較します。
- 要因分析を実施 — EUIが高い場合は用途別のサブメータリングで消費原因を特定します。
計算公式と理論 — エネルギー消費原単位(EUI)
エネルギー消費原単位(EUI)計算ツールでは、指定されたエネルギー単位をkBtuまたはkWhに換算し、床面積単位(平方フィートまたは平方メートル)で除算して算出します。一般的にEUIの数値が低いほど省エネ性能に優れていますが、用途・稼働時間・気象条件・利用密度を考慮することが重要です。
EUI = 年間エネルギー消費量 / 延床面積
kBtu_per_ft2 = 年間消費量(kBtu) / 面積(ft²)
kWh_per_m2 = 年間消費量(kWh) / 面積(m²)
| 入力エネルギー単位 | kBtu 換算 | kWh 換算 |
|---|---|---|
| 1 kWh | 3.412 kBtu | 1 kWh |
| 1 therm | 100 kBtu | 29.3001 kWh |
| 1 MMBtu | 1000 kBtu | 293.071 kWh |
前提条件と留意事項
本計算ツールで算出される値は、入力値が一次エネルギーに換算されていない限り、建物消費段階の「二次エネルギー(Site EUI)」となります。気象補正、空室率、データセンターの有無、業務用厨房の導入、長時間の営業などは比較に影響を与えるため、精査にはサブメータリングや光熱費詳細の内訳分析をご活用ください。
エネルギー消費原単位(EUI)計算ツールの活用事例
エネルギー消費原単位(EUI)計算ツールは以下の用途に役立ちます:
- ベンチマーク比較 — 同規模・同用途の建物と省エネ性能を比較検証。
- 省エネ診断のスクリーニング — 優先的に改修・調査すべき対象物件の洗い出し。
- サステナビリティ・ESG報告 — ポートフォリオ全体のエネルギー原単位を統一指標で可視化。
- 改修・省エネ計画 — 詳細なシミュレーション前に削減目標数値を試算。
経年でのトレンド評価を行う際は、毎年同じ床面積定義およびエネルギー集計範囲を維持することが重要です。