熱損失計算機の使い方
熱損失計算機は、壁、窓、屋根、床などを通って逃げる熱の概算を確認するツールです。対象部位の面積 A、熱貫流率 U値、室内温度と屋外温度を入力してください。結果には温度差と熱損失が表示されます。
計算対象は、部位ごとに分けると確認しやすくなります。たとえば窓と外壁ではU値が異なるため、別々に計算して合計してください。入力する寸法・単位と、使用する建材・サッシの製品資料のU値を一致させることが重要です。
熱損失とU値の計算式
熱損失の基本式は次のとおりです。
Q = U × A × ΔT
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| Q | 貫流熱損失(W) |
| U | 熱貫流率(U値、W/(m²・K)) |
| A | 熱が通過する面積(m²) |
| ΔT | 室内外の温度差(K または ℃) |
U値が小さいほど、同じ面積・温度差における熱損失は小さくなります。日本の住宅性能では、部位のU値と面積を使って外皮の熱損失を評価する考え方が用いられます。ただし、厳密な外皮性能計算では、温度差係数、熱橋、基礎・土間、開口部の条件なども必要です。
熱損失計算機の用途と注意点
- 暖房負荷の初期検討 — 部位ごとの熱損失を比べる参考にします。
- 断熱材・窓の比較 — U値を変えて、断熱仕様による影響を確認します。
- 窓からの熱損失 — サッシやガラスの仕様を比較する目安にします。
- 物理・建築の学習 — 面積、U値、温度差が熱損失に与える影響を理解します。
この結果は定常状態の伝導熱損失に限る概算です。換気・漏気、日射、熱橋、湿度、施工品質、設備効率、実際の気象条件は含まれません。機器選定、法令適合、施工、費用に関する最終判断には、設計者や専門家による確認を利用してください。