動水勾配計算ツールの使い方
この動水勾配計算ツールは、上流側と下流側の水頭、そして両点の流路長から、地下水や浸透流の駆動力を示す動水勾配を求めます。水頭は単なる水位だけでなく、位置水頭と圧力水頭を含む水理学上の量です。入力する水頭と流路長はmなど同じ長さの単位でそろえてください。
水頭差が大きいほど、同じ流路長では動水勾配は大きくなります。同じ水頭差でも、流路が長ければ勾配は小さくなります。地下水調査、土中の浸透、配管・水路の水頭損失を考えるときの基礎的な比較に使えます。
動水勾配の公式と浸透流
動水勾配 計算の基本式は次のとおりです。
i = Δh / L = (h1 - h2) / L
iは動水勾配、Δhは水頭差、Lは流路長、h1とh2は上流側・下流側の水頭です。動水勾配は無次元で、必要に応じて%や‰で表されます。地下水では、高い水頭側から低い水頭側へ流れようとする傾向を示します。
飽和した多孔質地盤の一次近似では、ダルシーの法則 q = K i がよく使われます。qは比流束、Kは透水係数です。ただし、これは実際の粒子間流速そのものではなく、断面積を基準にした見かけの流速です。地盤の層構成や不飽和状態、三次元的な流れを考える場合は、単純な一次元式だけでは評価できません。
活用時の注意
- 地下水調査:複数地点の水位・水頭から地下水の流れの傾向を整理する
- 浸透流の予備検討:水頭差と流路長が流れに与える影響を比較する
- 水理学習:ダルシーの法則と動水勾配の関係を確認する
- 設計の下準備:現地試験や数値解析へ進む前に前提条件を点検する
実務では、観測井の標高基準、測定時刻、地層の透水性、降雨・揚水、境界条件により結果が変化します。掘削や止水など安全性に関わる地下水 浸透流の判断には、この計算結果を単独で使わず、現地調査・基準・専門技術者による設計照査を併用してください。