理想変圧器計算機の使い方
理想変圧器計算機では、既知の一次側電圧・電流と、一次/二次巻数を入力して、二次電圧、二次電流、巻数比、入出力電力の関係を確認できます。入力値に合う単位を選ぶと、計算機が内部で互換単位へ換算して計算します。
まず既知の値を入力し、結果欄で主な答え、単位換算、計算手順、昇圧・降圧の判定を確認します。結果が表示されない場合は、必須値の不足、0による除算、正の値が必要な項目、または理想モデルの対象外となる入力を確認してください。
理想変圧器計算機は、変圧器の基礎や電気回路の学習、電力変換の概算に適しています。実機の安全性や性能を確定するものではないため、設計・購入・施工・試験では規格、実測、メーカー資料、専門的な解析を用いてください。
変圧比・巻数比の計算式
理想変圧器では、一次側をp、二次側をsとすると、変圧比と巻数比は次の関係になります。
Vs / Vp = Ns / Np
Is / Ip = Np / Ns
Pin = Pout
つまり、一次電圧と二次電圧の比は一次巻数と二次巻数の比に等しく、電流の比はその逆数です。二次巻数が一次巻数より多ければ昇圧、少なければ降圧となります。理想モデルでは損失がないため、入力電力と出力電力は等しいとします。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| Vp / Vs | 一次電圧 / 二次電圧 |
| Np / Ns | 一次巻数 / 二次巻数 |
| Ip / Is | 一次電流 / 二次電流 |
| Pin / Pout | 入力電力 / 出力電力 |
前提条件と限界
この理想変圧器計算機は、巻線抵抗、鉄損、漏れインダクタンス、励磁電流、磁気飽和、温度上昇を無視する簡略モデルです。実機ではこれらの要因により、電圧比や電力効率が理想値からずれます。また、変圧器は通常交流用であり、絶縁、定格、感電・火災リスクへの配慮が必要です。実機へ接続したり高電圧を扱ったりする作業は、適用規格と安全手順に従ってください。
活用例
- 電験・電気回路の授業で巻数比と変圧比を確認する
- 昇圧変圧器・降圧変圧器の電圧と電流を概算する
- 手計算やスプレッドシートの結果を照合する
- 仕様検討の初期段階で複数の巻数比を比較する