ベクトル計算機の使い方
ベクトル計算機は、よく使われるベクトル演算を1つのツールにまとめ、すべての結果について計算手順を段階的に表示します。
- 次元の選択 — 2次元ベクトル (x, y) の場合は 2D、3次元ベクトル (x, y, z) の場合は 3D を選びます。
- 演算の選択 — ドロップダウンから加算・減算・内積・外積・大きさ・単位ベクトル・なす角・射影のいずれかを選びます。
- ベクトル A の入力 — 1つ目のベクトルの x、y(および z)成分を入力します。
- ベクトル B またはスカラーの入力 — 2項演算ではベクトル B の成分を、スカラー倍ではスカラー値を入力します。不要な入力欄は自動的に非表示になります。
- 結果の確認 — 計算結果、ベクトル出力時の大きさ、および計算手順が表示されます。
公式と理論 — ベクトル計算機
ベクトル計算機は、線形代数の標準的なベクトル公式を実装しています。
加算: A + B = (ax+bx, ay+by, az+bz)
減算: A - B = (ax-bx, ay-by, az-bz)
スカラー倍: kA = (k·ax, k·ay, k·az)
内積: A · B = ax·bx + ay·by + az·bz
外積: A × B = (ay·bz - az·by, az·bx - ax·bz, ax·by - ay·bx)
大きさ: |A| = √(ax² + ay² + az²)
単位ベクトル: Â = A / |A|
なす角: θ = arccos((A · B) / (|A|·|B|))
射影: proj_B(A) = (A·B / |B|²) · B
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| A, B | 入力ベクトル |
| k | スカラー倍率 |
| θ | ベクトル A と B のなす角(度) |
| Â | ベクトル A の方向の単位ベクトル |
ベクトル計算機は浮動小数点演算を用いて正確に計算します。0° や 180° 付近の数値誤差を防ぐため、arccos の前に値を [−1, 1] の範囲にクランプします。
外積に関する注意
外積は3次元空間でのみ幾何学的な意味を持ちます。2次元モードでは、ベクトル計算機は3次元外積の z 成分を返します。これはベクトル A と B が作る平行四辺形の符号付き面積に等しくなります。
ベクトル計算機の活用シーン
ベクトル計算機は、物理学・工学・数学のさまざまな場面で活用できます。
- 物理学 — 力・速度・加速度はベクトルです。合力の計算(加算)、仕事(内積)、トルク(外積)などにベクトル計算機を使えます。
- コンピュータグラフィックス・ゲーム開発 — 法線ベクトル、ライティングモデル、衝突判定には、ベクトル計算機が提供する外積や内積が不可欠です。
- ナビゲーション・GPS — 方位角の計算、変位ベクトル、速度の成分分解は、地理空間分野での典型的なベクトル計算機の応用例です。
- 機械学習 — コサイン類似度(内積と大きさから導出)は、ベクトル計算機のなす角機能で計算でき、自然言語処理や推薦システムに役立ちます。
- 構造工学 — ある点まわりの力のモーメントは、位置ベクトルと力ベクトルの外積であり、ベクトル計算機で直接求められます。
物理の問題を解くとき、3Dアプリを開発するとき、線形代数を学ぶときなど、ベクトル計算機は正確な結果と分かりやすい計算手順を提供します。