溶接計算ツールの使い方
本溶接計算ツールでは、主要な継手形式に対応した施工・見積計算が可能です。
- 継手形式を選択 — すみ肉溶接、V形開先溶接、I形(スクエア)開先溶接などを選択します。
- 単位系の選択 — メトリック(mm / kg)またはインペリアル(inch / lb)を選択します。
- 継手寸法の入力 — 脚長、板厚、ルートギャップ、開先角度などの寸法を入力します。
- 溶接長と施工方法の設定 — 溶接法に応じた標準的な溶着効率が設定されます。
- 単価・速度等の設定 — 材料密度、ワイヤ/溶接棒単価、労務単価、溶接速度、間接費率(オーバーヘッド)を指定します。
- 計算結果の確認 — 断面積、溶融体積、必要材料量、材料費、労務費、総コスト、作業時間を一覧表示します。
計算式と理論 — 溶接計算ツール
本溶接計算ツールでは、各継手を押し出し立体(柱体)として断面積と体積を算出します。
すみ肉溶接: A = 0.5 × L²
V形開先溶接: A = t × g + t² × tan(α / 2)
J形開先溶接: A ≈ t × g + 0.5 × r × t
I形開先溶接: A = t × g
溶接体積 = A × 溶接長
必要溶接材料量 = 溶接体積 × 密度 / 溶着効率
総コスト = 材料量 × 材料単価 + 労務単価 × 溶接時間 × (1 + 間接費率)
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| L | すみ肉脚長 |
| t | 板厚 |
| g | ルートギャップ |
| α | 開先角度(溝角度) |
| r | J形開先アール半径 |
| 溶着効率 | プロセスごとの材料歩留まり(溶着率) |
溶接速度と所要時間
溶接時間 = 必要溶融量 ÷ 溶着速度(または溶接長 ÷ 運棒速度)。手溶接(被覆アーク溶接)の溶着量は毎時1〜2 kg程度、半自動溶接(CO2/MAG溶接)は毎時4〜7 kg程度が目安です。本ツールでは入力された施工条件に基づきアーク時間を試算します。
溶接計算ツールの活用事例
- 見積作成・原価計算 — 缶体や鉄骨構造物などの見積時に根拠ある溶接コストを算出。
- 生産計画・資材調達 — 図面から必要なワイヤ・溶接棒の重量(kg)や作業工数を正確に割り出し。
- 施工プロセス比較 — 被覆アーク溶接(手溶接)とMAG溶接のコスト・施工時間の差をシミュレーション。
- 現場の施工管理 — 設計図通りの脚長・開先寸法に対する理論溶融量と実際のワイヤ消費量をチェック。