湿球温度計算ツールの使い方
湿球温度計算ツールは、現在の気温(乾球温度)と相対湿度から、水分の蒸発冷却(気化熱)によって到達できる最低温度である「湿球温度(Tw)」を算出するオンラインシミュレーターです。熱中症予防や空調設備(HVAC)設計に欠かせない数値です。
- 乾球温度(T)を入力 — 一般的な気温を「℃」単位で入力します。
- 相対湿度(RH)を入力 — 湿度を「0〜100%」の数値で入力します。
- 計算結果を確認 — 湿球温度(Tw)および乾球温度との差(湿球下がり / 湿球減衰)が即座に表示されます。
計算式と理論 — 湿球温度の求め方
当ツールでは、気象学や空調工学で広く参照されているStull(2011)の近似計算式を使用しています:
Tw = T·atan[0.151977·√(RH + 8.313659)]
+ atan(T + RH) − atan(RH − 1.676331)
+ 0.00391838·RH^1.5·atan(0.023101·RH) − 4.686035
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| Tw | 湿球温度 (Wet-bulb temperature) | °C |
| T | 乾球温度 (Dry-bulb temperature) | °C |
| RH | 相対湿度 (Relative humidity) | % |
前提条件と適用限界
本計算ツールは標準大気圧(1013.25 hPa)を前提として調整されています。標高が非常に高い地域や大幅に気圧が異なる環境では、空気線図(Psychrometric Chart)やマグヌス式を用いた詳細計算を行ってください。
湿球温度計算の主な活用シーン
- 労働・スポーツにおける熱中症対策 — WBGT(暑さ指数)の推定や環境評価。
- 気化熱冷却(スワンプクーラー)の性能評価 — 水分蒸発による限界冷却温度の把握。
- 気象観測・環境モニタリング — 高温多湿環境のリスク判定。
- 空調設備(HVAC)の設計 — 冷却塔(クーリングタワー)や空調コイルの選定・検証。
湿球温度計算ツールを活用することで、複雑なルックアップテーブル(換算表)を参照することなく、迅速かつ正確に計算できます。