経済的発注量(EOQ)計算ツールの使い方
経済的発注量(EOQ)計算ツールは、在庫管理における発注費用と保管費用をバランスさせ、総在庫コストを最も低く抑える最適発注量を算出します。
- 年間需要量(D)を入力 — 1年間に必要な商品の数量(個数)を入力します。
- 1回あたりの発注費用(S)を入力 — 発注手続きや配送手配、伝票処理にかかる1回あたりの固定費用を入力します。
- 在庫維持費用の入力方法を選択 — 1個あたりの年間保管費用(固定額)、または購入単価に対する維持費率(%)を選択します。
- 任意項目の入力 — 発注点(ROP)を計算したい場合は、リードタイム(日数)、年間稼働日数、安全在庫数を入力します。
- 計算結果の確認 — 推奨される最適発注量(EOQ)、年間発注回数、発注周期、平均在庫量、総在庫コスト、感度分析を即座に確認できます。
計算式と理論 — 経済的発注量(EOQ)モデル
経済的発注量(EOQ: Economic Order Quantity)は、発注費用の総額と在庫維持費用の総額が等しくなるポイントで総コストが最小化するという原則に基づいています。
EOQ = √((2 × D × S) / H)
| 記号 | 項目名 | 内容 |
|---|---|---|
| D | 年間需要量 | 1年間に必要とされる商品の合計数量 |
| S | 発注費用 | 1回の発注にかかる固定費用(事務手数料・送料など) |
| H | 在庫維持費用 | 1個の商品を1年間保管・維持するための費用 |
年間総在庫コストの計算
年間総コスト = (D / Q × S) + (Q / 2 + SS) × H
- Q: 1回あたりの発注量
- SS: 安全在庫数(Safety Stock)
- D / Q: 年間発注回数
- Q / 2: 平均サイクル在庫量
発注点(ROP: Reorder Point)
発注点(ROP) = (年間需要量 ÷ 年間稼働日数) × リードタイム + 安全在庫数
感度分析
発注量がEOQから多少前後した場合(例:80%〜120%)、総コストがどの程度変動するかを示します。EOQ前後の曲線は比較的平坦であるため、梱包ロットや最小注文数量(MOQ)に合わせて発注量を調整する際の参考になります。
経済的発注量(EOQ)計算ツールの活用シーン
- EC事業者・ネットショップ — 倉庫保管料と発注回数のコストバランスを最適化し、キャッシュフローを改善。
- 製造業・資材調達 — 原材料や部品の発注ロット数を適正化し、過剰在庫と欠品リスクを同時回避。
- 卸売・小売り店舗 — 商品ごとの適正な再発注タイミング(発注点)を設定し、自動発注システムの設定値に活用。
- 倉庫・物流担当者 — 保管スペースの限界と発注コストを勘案した在庫回転率向上計画の立案。
- 購買・調達計画 — 数量割引が提示された際に、EOQに基づく総コスト比較を行って購入条件を評価。
当経済的発注量(EOQ)計算ツールをご活用いただくことで、適正な発注バッチの試算と在庫圧縮が容易になります。なお、計算結果は事業計画・在庫施策の参考用であり、個別のサプライチェーン状況やERP設定に応じて総合的にご判断ください。