孔隙率・浸透率計算ツール

無料の孔隙率・浸透率計算ツール。孔隙体積と全体積からの空隙率(間隙率)算出、およびダルシーの法則に基づく浸透率(透水係数、m²・ミリダルシー mD)の計算が可能です。

985.6K 利用回数 更新日 · 2026-05-11 ブラウザ内で処理 · アップロードなし
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孔隙率・浸透率計算ツールの使い方

孔隙率・浸透率計算ツールは、多孔質媒体に関する2つの重要な物理量(体積測定に基づく「孔隙率・空隙率」と、水理実験データに基づく「ダルシー浸透率」)を簡単に試算できるオンラインツールです。

  1. 孔隙率(空隙率)の計算モード: 飽和法や気体膨張法などで測定した孔隙体積 $V_p$ と、試料の全体積(全容積) $V$ を入力します。ツールが小数およびパーセンテージ(%)表示で孔隙率 $\Phi$ を自動計算します。
  2. 浸透率(ダルシーの法則)の計算モード: 定水位透水試験などの実験条件に基づき、試料長 $L$、断面積 $A$、差圧(圧力降下) $\Delta P$、および通過流量 $Q$ を入力します。
  3. 流体の動粘度・粘性係数 $\mu$ の設定: 20 ℃の純水(約 $1.002 \times 10^{-3} \text{ Pa}\cdot\text{s}$)や、地下水、地層水、原油などの粘性係数を入力します。
  4. 浸透率 $k$ の確認: SI単位の $\text{m}^2$ と、資源工学・地質工学で標準的に用いられるミリダルシー($\text{mD}$)に自動換算された値の両方を確認できます。
  5. コゼニー・カルマンの法則との比較: 結果パネルには、入力された孔隙率から推定される参考指標(Kozeny–Carman式に基づく指標値)も提示され、測定値の評価に役立ちます。

計算式と理論背景 — 孔隙率とダルシーの法則

本ツールでは、物質の幾何学的な体積比である**孔隙率(Porosity)の定義式と、多孔質体中の流動を表すマクロなダルシーの法則(Darcy’s Law)**を組み合わせて使用しています。

Φ = V_p / V                             (孔隙率・空隙率の定義)
k = Q · μ · L / (A · ΔP)               (ダルシーの法則による浸透率)
k_mD = k / (9.869233 × 10⁻¹⁶)          (m² からミリダルシーへの換算)

変数と単位一覧

記号物理量の意味SI単位
$\Phi$孔隙率 / 空隙率(Void fraction)—(無次元)
$V_p$孔隙体積(隙間の容積)$\text{m}^3$
$V$全体積(バルク容積)$\text{m}^3$
$k$固有浸透率(透過率)$\text{m}^2$
$Q$体積流量$\text{m}^3/\text{s}$
$\mu$流体の動的粘性係数$\text{Pa}\cdot\text{s}$
$L$流れ方向の試料長$\text{m}$
$A$流れに垂直な断面積$\text{m}^2$
$\Delta P$圧力差(圧力降下)$\text{Pa}$

各種地質材料の一般的な浸透率・孔隙率の目安

  • 砂利(砂礫): 浸透率 $10^4 \sim 10^5 \text{ mD}$、孔隙率 $30 \sim 40%$
  • 洗浄砂(中砂・粗砂): 浸透率 $10^2 \sim 10^3 \text{ mD}$、孔隙率 $30 \sim 35%$
  • 石油貯留層砂岩: 浸透率 $10 \sim 500 \text{ mD}$、孔隙率 $5 \sim 30%$
  • 緻密砂岩(タイトガス層): 浸透率 $< 0.1 \text{ mD}$、孔隙率 $3 \sim 10%$
  • 頁岩(シェール): 浸透率 $10^{-6} \sim 10^{-3} \text{ mD}$、孔隙率 $1 \sim 10%$
  • 花崗岩(新鮮岩): 浸透率極小、孔隙率 $< 2%$

孔隙率・浸透率計算の主な活用事例

  • 石油・天然ガス資源の貯留層評価: コアプラグ試片の室内実験データから、地層の生産性や流体挙動、流出速度を評価。
  • 水文地質学・地下水解析: 透水試験データから透水係数(Hydraulic Conductivity)および固有浸透率を求め、地下水流動・汚染物質輸送モデルに入力。
  • 土木工学・地盤工学: 堤防やダムの裏込め材・フィルター材の透水規格検証を行い、パイピング破壊やパイプ状侵食を防止。
  • 環境保全・土壌汚染対策: 飽和・不飽和帯における有害物質の拡散・移行速度を算出し、揚水浄化や遮水壁の設計に活用。
  • 建築材料・耐久性診断: コンクリート、モルタル、断熱材、防水シートの水蒸気・水分透過性を評価し、劣化予測や建築エネルギー計算に利用。
  • デジタルロックフィジックス(岩石物理学): 孔隙率・浸透率の測定値と弾性波速度(地震波速度)を照合し、構成モデルのキャリブレーションを実施。

孔隙率・浸透率計算ツールについてのよくある質問

孔隙率(空隙率)と浸透率(透水係数)の違いは何ですか?

孔隙率は物質(土壌や岩石)全体に占める隙間の割合(貯留容量)を示し、浸透率は流体がその隙間をどれだけ通過しやすいか(流体の流れやすさ)を数値化したものです。

浸透率の単位には何が使われますか?

国際単位系(SI)では m²(平方メートル)が用いられますが、石油・天然ガス工学や地質分野ではミリダルシー(mD)が広く使用されます(1 mD ≈ 9.869×10⁻¹⁶ m²)。

このツールは土壌・砂・岩石のいずれにも適用できますか?

はい。流れが層流(ラミナー流)であり、多孔質媒体を連続体として扱える条件であれば、土質材料から各種岩石まで適用可能です。

一般的な砂岩の浸透率はどのくらいですか?

良好な貯留層砂岩では 100 mD ~ 数ダーシー程度ですが、緻密なタイトガス砂岩では 0.1 mD 未満、シェール(頁岩)では 10⁻⁶ ~ 10⁻³ mD 程度になります。

入力したデータは外部サーバーに送信・保存されますか?

いいえ。すべての計算処理はお使いのブラウザ上でローカルに行われ、データがサーバーに送信されたり保存されたりすることはありません。