P/F比計算ツールの使い方
**P/F比(P/F ratio)**は、動脈血酸素分圧(PaO2)を吸入酸素濃度(FiO2)で割った酸素化の指標です。このP/F比計算ツールでは、PaO2をmmHgで、FiO2を小数で入力します。
FiO2の入力には特に注意してください。室内気はおよそ0.21、酸素濃度40%は0.40、60%は0.60です。%の数字をそのまま入力するのではなく、必ず0〜1の小数で入力します。たとえばPaO2が80 mmHg、FiO2が0.40の場合、P/F比は 80 ÷ 0.40 = 200 です。
PaO2とFiO2はできるだけ同じ時点・同じ呼吸補助条件で確認してください。採血の前後に酸素投与量や人工呼吸器の設定が変わっていると、単純な比較は適切でないことがあります。
P/F比の計算式と見方
P/F比 = PaO2 ÷ FiO2
P/F比は、異なる酸素投与条件で測定した動脈血酸素分圧を大まかに比較するために使われます。教育上は、300超、200〜300、100〜200、100未満といった区分が、急性低酸素血症やARDSの重症度を説明する際に参照されることがあります。
ただし、これらは診断を確定するための単独の境界値ではありません。P/F比は気道内圧、PEEP、人工呼吸器モード、ヘモグロビン、循環状態、高度、採血のタイミングなどを反映しません。陽圧換気の影響を考えるときは、平均気道内圧も含む酸素化指数(OI)など、ほかの情報も必要になります。
医療教育としての重要な注意
このページは、P/F比とPaO2/FiO2の計算方法を学ぶための医療教育用の補助ツールであり、診断、治療指示、在宅での酸素管理の判断を提供するものではありません。表示された値だけで病状の重さを判断したり、酸素流量、FiO2、PEEP、人工呼吸器の設定を自分で変更したりしないでください。これらの変更には危険が伴うため、必ず担当医・看護師・呼吸療法の医療者の指示に従ってください。
急な息苦しさ、会話が困難なほどの呼吸苦、唇や顔色が青白い・紫色、強い胸痛、意識がぼんやりする、反応が悪いなどの症状がある場合は、計算結果を待たずに119番への通報など、地域の緊急対応を利用してください。症状が続く、悪化する、または酸素療法中に不安がある場合も、速やかに医療機関または担当の医療チームへ連絡してください。
P/F比を学ぶ場面
- 血液ガス分析でPaO2とFiO2の関係を復習する
- FiO2を小数で入力する理由を確認する
- 同じ条件で測定された複数時点の酸素化を教育目的で比較する
- P/F比と酸素化指数(OI)の違いを学ぶ
実際の患者ケアでは、数値ではなく患者本人の呼吸状態、診察所見、モニター、検査、基礎疾患を統合して評価します。医療上の判断は、必ず資格を持つ医療者とともに行ってください。