RAID容量計算ツールの使い方
RAID容量計算ツールを使用すると、ハードディスクやSSDの台数と容量を入力するだけで、目的のRAID構成における利用可能領域を即座にシミュレーションできます。
- RAIDレベルの選択 — ドロップダウンメニューから RAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10 のいずれかを選択します。選択したレベルに応じた計算式が自動的に適用されます。
- ディスク台数の入力 — アレイに使用するHDDまたはSSDの合計台数を入力します。
- ディスク容量の入力 — 各ディスク1台あたりの単体容量をGB単位で入力します(例:2TBの場合は
2000)。 - 計算結果の確認 — 総容量(物理容量)、実効容量(使用可能容量)、パリティ・冗長性領域、ストレージ利用効率、および耐障害性(許容障害ディスク台数)が瞬時に表示されます。
条件を変更するとリアルタイムで再計算されるため、さまざまなRAIDレベルやディスク構成を簡単に比較検討できます。
計算式と理論背景 — RAID容量計算
本ツールでは、各RAIDレベルで一般的に用いられる標準計算式を適用しています。ディスク台数を $n$、1台あたりのディスク容量を $C$ とした場合の計算式は以下の通りです。
総容量(物理容量) = n × C
RAID 0 実効容量 = n × C (冗長性なし)
RAID 1 実効容量 = C (完全ミラーリング)
RAID 5 実効容量 = (n − 1) × C (パリティ1台分)
RAID 6 実効容量 = (n − 2) × C (パリティ2台分)
RAID 10 実効容量 = (n / 2) × C (ストライピング+ミラーリング)
冗長性・パリティ領域 = 総容量 − 実効容量
ストレージ利用効率 = (実効容量 / 総容量) × 100%
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| n | ディスク台数 |
| C | 1台あたりのディスク容量 (GB) |
許容障害ディスク台数(耐障害性)
| RAIDレベル | 許容障害ディスク台数 |
|---|---|
| RAID 0 | 0 台 |
| RAID 1 | n − 1 台 |
| RAID 5 | 1 台 |
| RAID 6 | 2 台 |
| RAID 10 | n / 2 台(ミラーペアにつき各1台まで) |
耐障害性の目安を確認することで、システムの信頼性と必要な容量のバランスを適切に評価できます。
RAID容量計算ツールの活用シーン
本ツールは、ストレージ構築やNAS導入の様々な局面で役立ちます。
- NASの導入計画 — Synology、QNAP、あるいは自作NASの購入時に、RAIDレベルごとの実効容量や利用効率を事前に見積もり、最適なドライブ構成を選定できます。
- サーバーのストレージ設計 — データベース、仮想化(VM)、ファイルサーバー用に必要なRAIDアレイのサイズを計算し、必要なハードウェアコストをあらかじめ把握できます。
- コスト・予算の最適化 — 必要な実効容量を確保するために最低限必要な物理容量とディスク台数を割り出し、ドライブ購入コストの試算に活用できます。
- 冗長性と容量のトレードオフ評価 — RAID 5、RAID 6、RAID 10 を並べて比較し、可用性の要求レベルに応じたベストな選択肢を検討できます。
- 自作PC・ホームラボの設計 — 個人用バックアップサーバーやメディアサーバーの構築時に、ディスクの買いすぎや不足を防ぐことができます。
- RAIDの仕組みと学習 — 各RAIDレベルの計算式やパリティオーバーヘッドの概念を直感的に確認・学習するためのツールとして活用できます。
RAID容量計算ツールを使えば、手計算の手間を省き、ディスク台数と容量から実効容量・耐障害性を一目で把握できます。