MELDスコア計算ツールの使い方
MELDスコア計算ツールは、血清ビリルビン、PT-INR、血清クレアチニン、および人工透析の施行状況から末期肝疾患(肝硬変など)の重症度や予後予測指標であるMELDスコア(Model for End-Stage Liver Disease)を迅速に算出します。以下の手順に従って数値を入力してください。
- 血清総ビリルビン値(mg/dL)を入力 — 測定値が1 mg/dL未満の場合は、対数計算の定義に従い下限値として1 mg/dLが自動適用されます。
- PT-INRを入力 — PT-INRはMELD計算式において大きな係数を持つため、検査結果の数値を正確に入力してください。
- 血清クレアチニン値(mg/dL)を入力し、週2回以上の人工透析の有無を選択 — 週2回以上の人工透析を受けている場合、クレアチニン値は自動的に固定値の4.0 mg/dLとして計算されます。
- 算出されたMELDスコアおよび補正前の詳細数値を確認 — どの臨床検査値がスコア上昇の主要要因になっているかを把握できます。
計算式と解説 — MELDスコア
MELDスコア計算ツールでは、以下の標準的な対数計算ロジックに基づきスコアを算出します。
MELD = 3.78 × ln(ビリルビン) + 11.2 × ln(INR) + 9.57 × ln(クレアチニン) + 6.43
計算補正ルール:
ビリルビン使用値 = max(ビリルビン, 1 mg/dL)
INR使用値 = max(INR, 1)
クレアチニン使用値 = 週2回以上の透析ありの場合は 4 mg/dL、なしの場合は max(クレアチニン, 1 mg/dL)
最終MELDスコア = max(計算スコア, 6)
MELDスコアは自然対数(ln)を使用しているため、単なる絶対値の変化よりも比例的な変化率が大きく影響します。たとえば、クレアチニン値が1から2 mg/dLへ上昇する場合と、3から4 mg/dLへ上昇する場合ではスコアへの影響度が異なります。また、頻繁な人工透析は測定クレアチニン値にかかわらず重度の腎機能障害を示すため、固定値4.0 mg/dLを適用するルールが定められています。
MELDスコア計算ツールの活用事例
MELDスコア計算ツールは、主に以下のような状況で役立ちます。
- 肝移植に関する医学的学習やMELDスコア計算式の理解・検証
- ビリルビン、PT-INR、クレアチニンのうちどの検査値がスコアに最も影響しているかの確認
- 臨床システムに入力する前や学会発表・症例検討における手計算スコアの事前チェック